京都市ら「京都観光基準」を策定、多言語でのモラル発信も

持続可能な京都観光のために

京都市と公益社団法人京都市観光協会(DMO KYOTO)は9日、地域文化や環境の保全と観光活性化を持続可能なかたちで推進していくため、「京都観光基準(京都観光モラル)」を策定したことを発表しました。観光事業者や観光客、市民などそれぞれが互いを尊重しながら、「京都が京都であり続けるために」必要なことを考える資料としています。

近年の京都では、外国人観光客の急増で賑わいが創出される一方、一部の極端な混雑や文化・習慣の違いによるマナー違反などで観光問題が生じ、住民生活に支障をきたすケースもみられていました。

さまざまな対策を講じていたところ、今年1月以降の新型コロナウイルス感染症拡大で旅行ニーズが激減、あらゆる産業へ影響が及び、観光がいかに京都の経済と雇用や地域文化振興を支えていたかが実感されるところとなっています。

一刻も早い収束と京都観光の回復が望まれますが、それにあたり感染症拡大以前の観光スタイルに戻すのではなく、観光客へ最大限に魅力を味わってもらえるものとしつつ、市民生活や地域文化の保全もより重視し、皆が本当の京都の良さや豊かさを実感できるよう、今進めるべき取り組みとして、今回の行動基準策定にいたりました。

理念編とより具体的な行動基準編で構成

発表された「京都観光行動基準」は、策定の目的や京都観光の意義などを示した「理念」編と、観光に際し具体的に守ってほしい点などをまとめた「行動基準」編から成っています。

観光事業者には、地域活動への協力や訪日外国人を含む観光客への高品質なサービスと商品提供、災害や感染症に備えた事業活動を主に求めました。

また観光客には、地域のルールや習慣を敬った行動、環境の保全、人々とのふれあいを大切にすることで、より魅力を深く味わい、旅を心から楽しめることを訴え、守るべき行動ポイントを紹介しています。

今後はこの取り組みが順調に進むよう、多言語による観光客向けの情報発信を進める方針で、事業者らの実践における支援もあわせて推進していくとしました。

(画像はPixabayより)

▼外部リンク

京都市/公益社団法人京都市観光協会 プレスリリース
https://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/page/0000277340.html

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