JR九州、iPadを活用した多言語対応の列車内自動放送アプリの使用を開始

専用の放送装置なしにiPad上で動作

九州旅客鉄道株式会社(以下、JR九州)は、株式会社NSD(以下、NSD)およびHOYA株式会社(以下、HOYA)とともに、筑肥線の一部列車のワンマン化に併せて、スマートデバイスを用いた運転士向け支援アプリの拡張機能として列車内自動放送アプリを開発し、使用を開始します。

JR九州では、安全性の向上・顧客サービスの向上・異常時の運転再開迅速化・検査効率の向上等を目的に、iPadやiPhoneというスマートデバイスの導入を進めており、その中で、運転士のヒューマンエラー防止に向けたiPad用の「運転士支援アプリ」を開発して運用しています。

一方で、JR九州のワンマン列車では運転士が専用機器を手動で操作して列車内自動放送を行っていましたが、機器の操作性に加え、多言語対応や放送内容の柔軟な変更対応などのサービス向上やコストが課題となっていました。

これらの課題を解決し、今後も持続可能な移動サービスを提供することを目的として、「運転支援アプリ」と同じiPad上で動作し、専用の放送装置を必要としない「列車内自動放送アプリ」を開発したものです。

導入日は2021年3月13日で、筑肥線・唐津線(姪浜~西唐津)の一部列車で実施します。

多言語対応や放送内容の柔軟な変更などサービス向上

このアプリによる自動放送は4ヶ国語に対応し、定型文の放送の他、内容の変更や修正も容易に行うことができ、任意の音声ファイルも組み込むことができます。

そして、これまで運転士が手動で行っていた駅の到着前と発車後の放送は、アプリが自動で判断して流し、また、アプリ画面での設定変更により、ダイヤの乱れに対応した自動放送が可能です。

さらに、内容の変更や修正は随時、任意に行えるため、イベント案内等への対応についても、スピーディーな対応が可能となります。

今後は、運転士用の時刻表電子化などの機能拡張を行うとともに、在来線に加え、特急、新幹線への適用に向けた汎用化を進めます。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

九州旅客鉄道株式会社 プレスリリース
http://www.jrkyushu.co.jp/

最新情報をチェックしよう!