20年9月の訪日外客数、半年ぶりの1万人超え

COVID-19の影響が続くも1.37万人に増加

日本政府観光局(JNTO)は21日、2020年9月の訪日外客数推計値データを発表しました。COVID-19の影響が続いていることから、前年同月比では1%にも満たない水準ですが、6カ月ぶりに1万人を超えるなど、少しずつ復調の兆しも見え始めています。

2020年9月の訪日外客数は13,700人と推計され、前年同月に比較すると99.4%の減少でしたが、前月に比べ0.3ポイント回復、5,000人の増加となりました。

2020年1月~9月の合計は3,973,200人で、前年同期に比較すると83.7%の減少です。日本における検疫強化や査証の無効化といった措置が引き続きとられていること、また欧州を中心に出国制限が解除されている国がある一方で、なお海外渡航制限などの措置がとられているケースが多いことが大幅減の原因といえるでしょう。

本格再開期に向け十分な準備を

2020年9月の訪日外客数を国別にみていくと、最も多いのは中国の3,000人、2位がベトナムの2,700人、3位に韓国の1,400人となっていました。ビジットジャパン重点22市場のうち、4位のタイまでの4カ国が1,000人以上です。

前年同月比では、ベトナムの93.0%減が最もマイナス幅の小さい値で、ほとんどの国では、99%台の大幅減少傾向が続いていました。

ベトナムについては、往来再開に向けた段階的措置として、7月29日から「レジデンストラック」の受付が、また韓国に関しては、10月8日から「レジデンストラック」と「ビジネストラック」の受付が開始となりました。

「レジデンストラック」は長期滞在者用、「ビジネストラック」は活動計画書の提出といった条件下に、行動範囲を限定したビジネス活動を認める短期出張者用のもので、これらの仕組みにより、わずかながら往来が再開されてきています。

COVID-19の感染拡大から厳しい状況の続くインバウンド市場ですが、アフターコロナにおけるニーズの反動も見込まれ、感染症の推移とともに市場動向を注視しつつ、オンラインでの多言語コンテンツによるアプローチなど、引き続き魅力を発信し、ファンを醸成しておくことが有効と考えられるでしょう。

(画像はプレスリリースより)
(資料出典:日本政府観光局(JNTO))

▼外部リンク

日本政府観光局 プレスリリース一覧
「訪日外客数2020年9月推計値を発表」
https://www.jnto.go.jp/jpn/news/index.html

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